今回は私が機能構成を行う時の考えを紹介したいと思います。
基本的にはレギュラーの機能を考えてから、イレギュラーの機能を考えていきます。
例えば、メールアドレスを会員IDとした会員登録と管理の機能を構築するとします。
ユーザー側→会員登録フォーム(メールアドレス必須)
管理側→会員情報管理 具体的には会員検索・一覧、詳細、修正、削除
※ちなみに昨今は個人情報の関係もあるので、削除は物理削除が良いと思います。
さてこれがレギュラーの流れだと思いますが、この時にお客さんから、せっかく会員データをここに集めるわけだから「電話で申込みがあった人も同じく管理したい」という要件が追加されたとします。 この場合まずは管理者の機能として会員の新規登録画面を設けることにつながると思います。
さて、ここで問題になってくるのがメールアドレスを会員IDとしている点です。
電話で申込みがあったユーザーからメールアドレスを電話で正しく聞けるのだろうか と考えるとかなり難しいと思います。 そうするとメールアドレスをキーにしているのにその前提が崩れてしまいます。
この時に私がベースにする考え方は 費用対効果です。
この電話でのユーザー申込みを追加することで 費用面ではそれなりにアップしそうだ それに対して効果はどうであろうか。 もしほとんどいないのであれば そのような機能を付加することは費用対効果を考えるとあまり意味はないかもしれないと考えます。
まあ実際にどうするかはユーザーさん次第ですが、以下私が昔に提示した案は以下です。
・電話でのユーザー追加機能を実現する。その時に会員IDのメールアドレスは諦めて、別の任意のIDを追加してそれを会員IDとする。
→それなりに大きな変更かと思います。
・電話でのユーザー追加時に、管理画面からではなくてユーザー側の会員登録フォームのアドレスを教えて、ユーザーにそこから登録してもらうようにする。
→電話での応対の窓口は設けますが、機能の追加は全く行いません。
・そもそも電話の窓口を設定しない。
→昨今はオペレーションの効率化や人件費の抑制のために、電話での問い合わせを減らしているケースもあり、電話の窓口を設けないケースもそれなりにあります。
電話での追加と要望としてはよくあることですが、この一つによって大きく前提が崩れるケースはよくあります。その追加となる事象が単なる1事象に過ぎないのか全体に影響を与えるのかは慎重に考える必要があると思います。